鹿児島の名勝仙巌園で、美しい庭と絶景の中で日本の伝統文化に触れよう！

幕末から明治にかけて、多くの志士や有力政治家を輩出し、日本の変革に大きく貢献した鹿児島県。今回は、たくさんの歴史スポットを有する鹿児島が誇る名勝地、仙巌園（通称、磯庭園）をご紹介したいと思います。

仙巌園とは?

仙巌園は、鹿児島県鹿児島市吉野町に位置し、1958年、薩摩藩19代当主であった島津光久によって築かれた別邸です。敷地面積は50,000平方メートルにも及び、第28代当主島津斉彬が興した集成館事業の遺跡や遺構が現在でも一部残っていることでも有名な庭園。また、2015年7月5日に「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の一つとして世界文化遺産に登録されました。ここから、日本の近代化が始まったのかと思うと、感慨深いものがありそうです。

仙巌園の見どころ

１．借景庭園

磯庭園の一番の魅力は、桜島を築山に、錦江湾を池に見立てた、スケールの大きい借景です。ここから眺める桜島の雄大さは格別。昔のお殿様もここから眺めていたと考えると、感動もひとしおですね。

　２．鶴灯篭

鶴が羽をのばしたように見えることから、鶴灯篭と呼ばれています。第28代当主の島津斉彬が1857年にガス灯の火をともしたことでも有名です。日本初のガス灯は1872年に横浜の馬車道に設置されたものと言われていますが、鹿児島ではそれより以前に斉彬によって灯されていました。そう考えると、その貴重さが分かりますね。ちなみにこちらは、獅子乗大石燈籠（ししのりおおいしどうろう）と呼ばれ、29代当主島津忠義が1884年に御庭方小田喜三次に造らせたもので、畳八畳ほどの大きな笠石の上に、大きく口を開けた逆さの獅子が乗っています。鶴灯篭と並ぶ撮影スポットです。

３．磯御殿

1658年に19代島津忠義が本邸として使用していた磯御殿。現在は一般公開されており、専門のガイドが20分おきに案内してくれます。当時のお殿様の生活をうかがい知ることができる貴重な体験ができると好評です。

４．反射炉跡

島津斉彬が日本を守る大砲を鋳造するためにつくらせた反射炉の跡地が、磯庭園内に残っています。それは、地元鹿児島の石積の技術を用いて基礎を築き、薩摩焼の技術を応用し耐火煉瓦を焼くなど和洋折衷の技術が用いられたものです。鎖国中のその当時、外国から作り方などを教われるわけでもなく、オランダの書物を手掛かりに作ったもので、日本の近代化を促した殖産興業の跡が見れる貴重なスポットです。

５．猫神神社

なぜ仙巌園で猫の神社があるのか不思議に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実はこちらは、文禄・慶長の役の際、第17代島津義弘が猫7匹を朝鮮に連れて行き、猫の眼の瞳孔の開き具合で時間を計っていたと伝えられており、そのうち生還した2匹の猫を祀った神社です。

実際に訪れた人の声 

アクセス

鹿児島に行かれた際は、ぜひ一度お立ち寄りください。

素材提供：トリップアドバイザー