アフリカ大陸の東側、インド洋に浮かぶ島マダガスカル。第7の大陸とも呼ばれる大きな島です。ここには、巨大すぎる木が立ち並ぶなんとも奇妙な並木道が存在するんです。たくさんの人が一目見たいと足を運ぶこの場所ですが、あなたももしかしたら見覚えがあるかもしれませんよ。
マダガスカルの「バオバブ並木道」が不思議すぎる!
https://en.wikipedia.org/wiki/Adansonia_grandidieri
アフリカにある日本の1.6倍ほどの面積の大きな島、それがマダガスカル。このマダガスカルのモロンダバ郊外に、バオバブの木が立ち並ぶ「バオバブ並木道」があります。日本で見る並木道とはまるで違う異彩を放ったこのバオバブ並木道は、なんだか不思議。神秘的、かつ圧倒的な存在感があります。上下逆さま⁉︎ユニークなかたちの巨木
https://en.wikipedia.org/wiki/Adansonia
バオバブの木の高さは約20m、直径は約10m。あまりに規模が大きすぎて、想像がつきませんね。世界で一番大きなバオバブの木においては、高さ47mにも及ぶそうです。小さな頃に読んだ絵本、「星の王子さま」に登場することで日本人にもよく知られているバオバブの木。他に類を見ないほどに大きなこの木なら、星を爆発させてしまう悪い木として描かれていることにもうなづけますね。
さらに、バオバブの木の特徴的なところはその形。一番上の部分がまるで根っこのようにも見えるため、大きな木が上下逆さまになっているような錯覚を起こしそうになります。このバオバブ並木道が不思議な雰囲気を醸し出しているのは、このユニークな形のせいもあるかもしれません。
現地人にとっては宝の木!なくてはならない存在
https://simple.wikipedia.org/wiki/Baobab
バオバブの木には白い花が咲き、その果実は食用に利用されています。驚くべきはその栄養価の高さで、オレンジよりも多くビタミンCを含み、牛乳よりも多くカルシウムを含んでいます。さらに果実だけではなく、その樹皮は屋根や壁、ロープなどの材料として使用されるそうです。宝の木とも呼ばれるこのバオバブの木は、この地域の人々にとってなくてはならないものなんですね。
2本が絡み合ってる⁉︎バオバブの木にまつわる伝説
http://portraitsoftheplanet.blogspot.com.au/2013/04/madagascar-baobab-love.html
大きなバオバブの木が二本絡み合っているこの姿を見ることができるのは、バオバブ並木道から7km北上した場所。一本でも迫力のあるバオバブの木ですが、二本が合体した姿はさらに圧巻です。実はこの木には、古くから伝わる伝説があります。この近くの村に住む若い男女がいました。二人は恋に落ちましたが、それは叶わない恋でした。二人には、お互いすでに婚約相手がいたのです。しかしそれでも一緒になりたいと願った二人は、神様に永遠に一緒に居られるようにお願いをしました。
このバオバブの木はその時に生まれ、男女は今もこの地で生き続けているのです。なんともロマンティックな伝説ですね。
美しい…夕暮れ時のバオバブ並木道が見逃せない!
http://wisatahiburan.com/tsingly-the-stone-forest-of-madagascar/
なんだか奇妙にも思えるバオバブ並木道ですが、夕暮れ時にその姿を見たらあまりの美しさにうっとりしてしまうことでしょう。その神秘的な光景を見たら、世界中の人々がバオバブ並木道を見るためにマダガスカル島を訪れることにも納得のはずです。絵本にも登場するその木、一度その目で見てみて♪
http://vord.dvrlists.com/baobabs/
バオバブ並木道は、以前はたくさんの種類の木々が所狭しと立ち並ぶ森林だったそうです。しかし、人口が増加するとともにその森林は伐採されていきました。その中でバオバブの木だけが伐採されなかったのは、宝の木であるバオバブの木に人々が敬意を示したからだとか。その話からも、地域の人々からこのバオバブの木がどれだけ親しまれているのかがわかりますね。奇妙で不思議、でも神秘的で美しいこのバオバブ並木道、実際に訪れてその目で見てみませんか?
■ 基本情報
- ・名称:バオバブ並木道
- ・住所:Antananarivo, Madagascar
- ・アクセス:日本からバンコク経由で首都アンタナナリボまで、さらに最寄りの町、ムルンダバまで飛行機利用
- ・おすすめの時期:5月〜10月
- ・参考サイトURL:http://www.geocities.jp/kozurevacation/mdbaobab.html
他の植物が育たないような場所でもたくましく育ち続けるバオバブの木は、その地域に暮らす人々に食料、そして生きていく活力を与えてくれます。アフリカのマダガスカルは気軽に行ける場所ではありませんが、その地に辿り着けた時には感動もひとしおですよ。
素材提供:トリップアドバイザー