沖縄で「幻の花」ともいわれている「イルカンダ」を見に行ける場所があるんです。2016年に4年ぶりに咲き乱れたという場所は、沖縄本島の最北端、辺戸岬(へどみさき)の手前にある大石林山(だいせきりんざん)。
幻の花「イルカンダ」とはマメ科の植物で、沖縄の方言で、イル=色、カンダ=カズラのこと。本島北部の年配のかたに、イルカンダのことを伺うと「昔はいっぱいあったよ」とのことです。今でも山の奥のほうにいけば見られたりするらしいのですが、なかなか一般のかたが山奥には入ることはできないと思います。ところが、やんばるの大自然をそのまま見学することができる大石林山であれば、楽々と辿り着くことができるのです。しかも今年は珍しく、たくさん花が咲いているとのこと。
なぜイルカンダは山奥でしか見かけないのかというと、主に湿度が高めの場所で日陰を好んで咲く花なのだそう。大石林山であれば、4つある散策コースのうち「亜熱帯自然林コース」にて、コース内に自生しているイルカンダを見ることができるとのこと。さっそく実際に歩いてきました。そして、イルカンダを拝むことができましたので、ぜひみなさんにご紹介したいと思います!
大石林山の「亜熱帯自然林コース」は、全長1,000メートル。歩いて30分くらいの道のりです。このコースには、国内最大級のガジュマル「御願ガジュマル(うがんガジュマル)」がありますが、ここが最初の目撃ポイントなのです。
「御願ガジュマル」にはキジムナーと呼ばれる精霊が宿っているといわれ、目撃情報も多いといわれるガジュマルです。神々しい光のほうをよく見ると、木の上のほうに、絡みつくようにしてイルカンダが咲いていました!
御願ガジュマルをはじめ、多くは木の枝の上のほうにぶらさがっているために、鑑賞したり撮影するには少し高い位置にあるのです。
ところが、このコースのさらに先に進み、ゴールが近づくにつれ、木の高さも低くなっていき、自分の目の高さくらいの位置で、イルカンダを間近に鑑賞することができました! それがこちら。
遠くから眺めると、イルカンダは紫色なので葡萄の房のようにも見えたのですが、近くでよく眺めてみると、それはまるで、勾玉のシャンデリアのようです。
この時期、このイルカンダを見学に来られるお客さんは県内からも多いそうで、人気のコースとなっています。5月上旬まで鑑賞を楽しめるそうですよ! 北部へドライブの際は、大石林山までイルカンダを見物に来ませんか?
※見学できる場所:大石林山(だいせきりんざん)
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住所/沖縄県国頭郡国頭村字宜名真1241 - 電話/0980-41-8117
- 入園料/大人820円、子供520円(中学生まで/3歳以下無料)
- 受付時間/9時~17時(4~9月)・9時~16時(10~3月)
- 公式HP/http://www.sekirinzan.com
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