当時の外国人住宅を見学できる！横浜にある司祭館でもあった「ブラフ18番館」

横浜山手はかつて横浜開港期に外国人の居住区だったところで、当時の建物のほとんどは関東大震災で失われてしまいましたが、大正末から昭和初期にかけて建てられた洋館などが移築復元されています。

それぞれに味わいの異なる洋館のひとつひとつを見てゆく楽しい洋館めぐりは横浜山手観光の定番コースのひとつになっています。外国人居留地時代から変わらないノスタルジックな洋館に広々とした庭園は歴史を感じながらゆっくりと散歩してみるのもたまにはいいのではないでしょうか。
今回はその中の洋館の一つ「ブラフ18番館」についてご紹介します。

ブラフ18番館とは?

イタリア山庭園の一郭に移築されたブラフ18番館は、関東大震災後に山手町45番地に建てられた外国人住宅で、戦後はカトリック山手教会の司祭館として1991年まで使用されてきました。
館内は震災復興期(大正末期～昭和初期)の外国人住宅の暮らしを再現して、元町で製作されていた当時の横浜家具を復元展示し1993年から一般公開されています。

ブラフ18番館の魅力

外国人住宅らしい特徴

フランス瓦や暖炉の煙突、ベイウィンドウ、上げ下げ窓と鎧戸、南側のバルコニーとサンルームといった部分に外国人住宅の特徴を残しています。

可愛い外観

オレンジ色のフランス瓦、グリーンの窓枠と鎧戸、白い壁のバランスが美しい建物は、重厚で威厳のある洋館が多い中、ここだけは絵本からでてきたような外観です。

数々のイベント

ブラフ18番館内のホールにあるピアノは100年くらい前に作られ、当時日本を代表する3大楽器メーカーの会社が作ったもので、今もその音色のファンは多いといいます。このピアノを使ったサロンコンサートが毎週土曜日に行われています。
ハロウィンには各洋館がハロウィン仕様になり各館をまわるスタンプラリーなどがあります。
クリスマスには毎年各洋館にテーマを設けてクリスマス装飾で華やかに彩る「山手西洋館 世界のクリスマス」が開催されています。

山手イタリア山庭園

かつてこの場所にイタリア領事館があったことから、「イタリア山」と呼ばれるようになり公園の名の由来となっています。
幾何学的なデザインの庭園は中央には水路があり、それを取り囲むように花壇が配されています。水路を中心としたシンメトリックなデザインの美しさと花壇の花々が彩る様子はとても美しいです。

ブラフ18番館と一緒に訪れたい山手の洋館

外交官の家

明治43年築。外交官内田氏の邸宅として建てられた美しいアメリカン・ビクトリア様式の洋館で国の重要文化財に指定されています。今なお残るガスストーブやステンドグラス、サイドボード等の家具類が歴史を感じさせてくれます。

ベーリック・ホール

イギリス人貿易商Ｂ.Ｒ.ベリックの邸宅として1930年に建設された山手に現存する外国人住宅の中では規模が最も大きい歴史的な建物です。スパニッシュスタイルを基調とし、玄関の3連アーチやガーゴイルのある壁泉、四つ葉形の窓など見どころが満載。

エリスマン邸

日本の建築界に大きな影響を与え「現代建築の父」と呼ばれたA.レーモンドの設計で絹糸貿易商エリスマン氏の私邸として1926年に建てられました。

山手234番館

日本人の設計により1927年頃に建築された外国人向けのアパートメントハウスで、横浜市に現存する数少ない遺構の一つです。戦後の米軍による接収を経て、1980年頃までアパートメントとして使用されています。

横浜市イギリス館

1937年に英国総領事公邸として建築され、戦前・戦後の30年あまり総領事の執務やパーティなどに使用されていました。明るく開放的な設計と高い天井や重厚なドア、美しい寄せ木の床面など、当時の王室の威厳を感じることができます。

山手111番館

港の見える丘公園の一角にある大正15年築のスパニッシュスタイルの赤瓦と白い壁が美しい西洋館です。現在は、「えの木てい」が地階に入っていて、お茶やお菓子を楽しむことができます。

ブラフ18番館を訪れた方の声

ブラフ18番館 pic.twitter.com/26MuRmniZA

— 萩太 (@harunohi20) 2015, 5月 5

本日の昼下がり、ブラフ18番館に行ってきました、あと外交官の家にも。素敵な洋館でした。 pic.twitter.com/qzIfzgOBoW

— しみず (@mizuu0026) 2015, 5月 2

今週末も西洋館めぐり。ブラフ18番館のコンサートをのぞいて、山手111番館でお茶。天気が良い日の山手は最高です！ pic.twitter.com/lG4FLONsd6

— agapanthus (@agapanthus9011) 2015, 4月 18

ブラフ18番館の場所