長野のそばの名店17選。やっぱりソウルフードが食べたい！

長野では、そばが県民のソウルフードとして有名です！鼻にふわっと抜けていく、あの香りと味は、温かくても冷たくても絶品です。しかし、店や地域によっても、見た目も食感も全く異なるものがあるって、ご存知でしたか？小分けされた料理もあれば、三段箱になっているのもあり、コシの強さものど越しも、クセの強さだって多彩です！今回は、地元民にも長く愛される名店を、是非一緒に召しあがりたい必見料理も添えてお届けします！

1.うずら家【長野市】

長野市の戸隠神社といえば、スピリチュアルに興味がある人にとっては「聖地」ともいえる重要なスポットですね。そしてそば好きにとっては、戸隠神社前の「うずら家」が聖地と言えるでしょう。戸隠神社の中社から石段を下りると、左に入る小さな道があり、そのすぐ横にあります。

そばと一緒に、こちらもどうぞ♪

上の写真のおまんじゅうみたいなもの。「そばがき」です。そば粉を柔らかく練り上げたもので、そば本来の味がします。生醤油につけていただいてもいいし、上の写真のように薄くはったダシといっしょに食べてもおいしい。長野以外ではあまり見かけないようなので、うずら家にいったら、ぜひどうぞ。

2.女鳥羽そば【松本市】

松本市の「女鳥羽そば（めとばそば）」。ここの名物はざるそばが3段に重なった「三重そば（みかさねそば）」です。1段目はノリが乗った普通のざる、2段目がとろろそば、3段目が抹茶がのったそばです。ダシはあくまでも辛めできりりとうまい。1950年創業ですが、老舗の敷居の高さをまったく感じさせません。

松本市にはそばの名店と言われるお店がいくつかありますが、地元民がよく行くのは、断然ここです。松本市内を流れる女鳥羽川沿いにあり、松本駅から歩いて15分くらいかかるので、あまり観光客は行かないのかもしれませんね。もと住人が太鼓判を押します。松本でそばなら、女鳥羽ははずさないで。

閉店時間は夜7時ですが、そばがなくなったらおしまいです。7時まで空いている日は珍しいかな。

そばと一緒に、こちらもどうぞ♪

馬刺しです。これも長野県の名物ですよね。戦後から馬肉を食べる習慣ができたようですが、馬肉のたんぱく質は牛や豚の約2倍、カロリーは牛肉の3分の1、豚肉の2分の1というヘルシーなお肉。食べてみると意外とくせがなく、あっさりいただけるんですよ。

3.福伝【松本市】

松本市内とはいっても、奈川（ながわ）はちょっと遠くなります。奈川名物は「とうじそば」。とうじカゴとよばれる小ぶりの柄つきカゴにそばをいれ、鍋のアツアツダシにくぐらせていただきます。鍋のダシを自分のお椀にいれ、そばを入れてもいいんです。ダシには鶏肉、きのこ、ネギなどが入っています。

とうじそばというのは、ちょっと変わった名前ですね。奈川観光協会によれば「そばをつゆに浸すことを湯じといい、これが語源と言われておりますが、奈川では『投げる汁』と書いて『とうじ』と読んでいます」とのこと。

そばと一緒に、こちらもどうぞ♪

とうじそばの後に、絶対にやってほしいのが、おじやです！　鍋に残ったダシにご飯、卵をいれておじやにします。最後の仕上げに野沢菜を乗せれば、出来あがり。これがマズイわけがないです。最後の最後までおいしい、とうじそばです。

落ち着いた佇まいが素敵なお店です。

4.かじか亭【飯山市】

飯山市の「かじか亭」は、十割そばのつなぎに「山ごぼう（オヤマボクチ）の葉」を使っているめずらしいお店です。葉の繊維をつなぎにしているので、コシが強いのが特徴です。そば粉は富倉の地粉をつかい、信州の恵みでつくった、野山の風情が感じられるおそばです。

かじか亭は休校になった小学校跡地を利用して、地域の皆さんが運営しているところです。店構えはそぼくで、てらいがなく、おそばの味もシンプルそのもの。それがじんわりとおいしいんですね。このあたり、冬は大変な豪雪地帯。夏のいいシーズン以外は行くのが大変なので、なんとか時間を作ってみてください。

おそばと一緒に、こちらもどうぞ♪

名物の笹ずしです。地元のお母さんたちによる笹ずし。手作りの味をしっかりとかみしめれば、ほっこりとした気分になれます。

5.北野家本店【長野市】

長野市の「北野屋本店」は、善光寺の近くにある老舗そば屋です。ガイドブックなどにも載っているので、よくしられていますね。そばは基本を踏まえたクセのないもの。とても上品な更科系のおそばです。そばの強さが前面にでてくる田舎そばが苦手な人にはおススメです。

そばつゆはかつお節の香りがしっかりして、そばはコシが強い。長野県産のそば粉にこだわっているだけあって、飲み込んだ後もほんのりと風味が残ります。カリっとあがった天ぷらを添えて食べると完璧です。

おそばと一緒に、こちらもどうぞ♪

善光寺名物の八幡屋礒五郎の七味です。もちろん北野屋本店でも薬味として使用しています。というか、この赤と金が目立つ七味がおいていないおそば屋さんは、長野県内にないのではないでしょうか。長野県内のいろいろな場所で販売しているので、おみやげにどうぞ。かさばらず、誰にでも喜ばれます。

6.刀屋【上田市】

真田氏とゆかりの上田城で有名な上田市。ここに、小説家の池波正太郎が長野に来るたびに来店したというおそば屋があります。「刀屋」です。ここのそばは、あくまでも固め。しゃっきり、すっきりした質実剛健なそばです。いかにも男性が好みそうな感じですね。

しかも、そばの盛り方も豪快です。上の写真は「もりそば　大」です。たっぷりと盛り上げたそばを崩して食べていくのも楽しい。しかも値段が安いんです。さすがですね。市内中心部からはちょっと距離がありますが、わざわざ来て食べるだけの価値があります。

こっちのおそばも、どうぞ♪

上の写真は「真田そば」です。味に特徴があって、左手前の小鉢にミソ、なめこ、かつお節が入っています。ここへダシ（あおい器にはいった透明なダシ）を入れて、そば徳利のそばつゆを足し、自分の好きなように味を調整することができます。

7.くるまや【安曇野市】

安曇野はわさびで有名ですね。もちろんそばもおいしいです。「くるまや」のそばはやや細めでのど越しがとってもいいのが特徴です。安曇野の冷水できりっと冷えているから、そばがよく締まるのでしょう。ボリュームがあるので、男性のお腹でも満たされますよ。

くるまやは、有明山神社の隣にあるおそば屋さん。今の店主で3代目、創業40年だそうです。そば粉は長野県産と他地域のそば粉数種類をブレンドしているそうです。観光客もいっぱい着ますが、地元客も途切れずやってくる、地元のしっかり根付いたお店です。週末の昼時などは、ちょっと待たなければ入れません。

そばと一緒に、これもどうぞ♪

馬の「もつ煮」（上の写真）です。長野県は馬肉で有名。地元民は「おたぐり」とよばれるもつ煮をよく食べます。というか、長野で「もつ煮」といったら馬のことです。ミソとショウガでじっくり煮込んだもつは、柔らかくて食べやすく、臭みは全くありません。

くるまやの「もつ煮」は、も人気の１品。自家製みょうがの漬物（下の写真）とあわせて、そばが来るまでのアテにどうぞ。いやもう、冷酒が進みます（笑）。

8.藤木庵【長野市】

武田信玄と上杉謙信が信濃の覇権を争った川中島の戦。歴史の教科書で良く目にする善光寺の目の前の表参道にあるのがこちらのおそば屋さん「藤木庵」です。長い間のれんを守ってきた老舗で、そばへのこだわりはそんじょそこらのおそば屋さんとは一味も二味も違います。

そば粉は長野県北部、昼夜の温度差が激しく、霧が発生しやすい地域で栽培された極上のそば粉「霧下蕎麦」を使っています。このそば粉で作られた風味豊かなお蕎麦を、これまた厳選した鰹節で取った出汁でいただく訳です。蕎麦好きには堪りませんよね！

9.傍【茅野市】

八ヶ岳エコーライン沿いにある隠れ家的雰囲気のあるおそば屋さんです。一応おそばメインのお店なんですが、地元のお野菜を使ったヘルシーなサイドメニューから、ちょっとおつまみ感のある小料理もいただけてしまうお店です。

他のおそば屋さんとはちょっと違う、イタリアンレストランの様な雰囲気の漂うそば屋さんです。ただし、そば粉のクオリティやそば打ちの技術は確かです。白そば黒そば両方提供しているので、好みに合わせて注文しましょう。

10.ふじおか【長野市】

長野市上ヶ屋にある知る人ぞ知る名店です。こちらは完全予約制というそば屋さんでは珍しいシステムを採用しています。しかしこれは厳選した素材を限られた数で提供しているからこそです。味の方は長野市のそば系のランキングでは常に上位をキープしている程の折り紙つきです。

全国的にも非常に有名で、食べログのそば部門で全国一位に輝いた事もあります。そば麺だけではなく、そばがきやそば粥、そばぜんざいなど様々な形で素晴らしいおそばを提供してくれるお店です。

11.そばの実【長野市】

長野市の戸隠地区のおそば屋さんで、ランチタイムには人が溢れる人気店です。地元産のそばの実を石臼で丁寧に挽いたそば粉から打たれるそばは香り高く、のど越しもさわやか。まさに店名の通りそばの実の香りや旨みを大切にしているお店ですね。

このお店でオススメのメニューは「そば三昧」です。通常のつゆ、とろろつゆ、クルミのつゆ、三種のつゆでおそばを堪能する贅沢メニューです。どのつゆが一番好みが自分で確かめて次の来店に繋げるのもいいですね！多くの人が戸隠にくる理由、としてこのお店を選んでいる程愛されているお店です。

12.蕎麦倶楽部 佐々木【松本市】

松本駅から徒歩12分程、松本城観光のついでに立ち寄れるナイスなロケーションにあるおそば屋さんです。そば激戦区のこの地区の中でも屈指の人気店の一つで、おそばの風味の良さと歯ごたえ、のど越し、どの点においてもそば通から高い評価を受けています。

こちらのそばを、通はお塩で食べるのを好むそうです。そば本来の味のみを堪能できる食べ方で、これは本当にそばその物に自信があればこその食べ方ですよね！松本で美味しいそばを食べたい！という方はぜひ「蕎麦倶楽部 佐々木」へ足を運んでみてください！

13.軽井沢 川上庵【軽井沢町】

セレブ集まる避暑地軽井沢は、ハイレベルなそば屋が沢山あるエリアとしても知られています。今回紹介する「川上庵」はこのエリアでも屈指の人気店で、140席もある大きめのお店は一日中満席状態という盛況っぷり！ただ、お客の回転も良いので混んでいても安心です。

石臼で挽いたそば粉を使った香り高いおそば、日本酒に合う小粋な一品料理、そしてお料理に合うお酒の数々、車に乗る予定のない方はぜひお酒を楽しみながら、お料理を楽しんで欲しいですね！このお店は鴨も美味しいので赤ワインと一緒にいかがでしょうか？

14.富蔵家【小布施町】

小布施町から徒歩10分程の場所にあるお店で、日本料理旅館で料理長をしていた店主がそばの魅力に惹かれてはじめた、というこのお店はそば好きから長らく愛されている人気店になっています。そばへのこだわりは凄まじく、一切の妥協のないこだわりのおそばは通販でも大人気です。

そばその物の旨みを味わいたいのであれば「田舎そば」をご注文ください。そば殻まで挽きこんだ黒光りする田舎そばはそばの風味が抜群！香り高い味わいを楽しむ事ができます。また殻の中心部のみを使った白そばに季節の物を練りこんだ「季節風味の変わりそば」もオススメです。

15.油や【長野市】

手打ちそば麺のルーツである信州の伝統を重視しているお店です。長野駅からのアクセスも抜群で、ちょっと遠い隠れた名店を目指すよりは、近場で安定感のある「油や」で美味しいおそばを食べてしまおう！という人も多いです。「油や」のような美味しく使い勝手のいいお店はぜひ頭に入れておいて欲しいですね！

オススメは「戸隠おろしそば」です。そばの香りと共にキュッとした歯ごたえを楽しむ事ができるおそばに仕上がっています。またこのお店ではおそば以外にも長野の郷土料理が揃っているのもうれしい所ですね。

16.大丸【長野市】

善光寺の表参道にあるそば屋さんで、駅からも観光地からもアクセスがよく、味の方でも評判が良いので沢山の人から愛用されているお店です。情緒ある建物が目印で、おそばを打っている所をガラス越しに見ることができるので、パフォーマンスとして海外からの観光客にも人気が出ています。

このお店のそばは細めに均一に切られていて、しっかり〆られているのでコシがあり、歯ごたえがいいのが特徴です。メニューに迷った場合は特製手打ちのさらしなそばをチョイスしてみてください。ほんのり緑がかったおそばは見た目にも美しく味の方も抜群です。

17.職人館【佐久市】

佐久市にある知る人ぞ知る隠れた名店で、事前にしっかり下調べをしないとたどり着けないような佐久市の奥地にあります。佐久平駅から30分程度、軽井沢からは1時間程度車でかかるので注意しましょう。ナビがない場合は無理して目指さない方がいいかも知れませんが、頑張っただけの価値がある素晴らしいおそばを食べる事ができます。

そば粉は村内産のそば粉を挽いたものを使っていて、独特の香りの高さが際立つ美味しいおそばに仕上がっています。メニューに迷った場合は、おそばに＋αの小料理が付く「そばと何かほしい膳」がオススメです。

長野のそばの多様性を実感できたことと思います。のど越しを優先するか、コシを重視するか、量を大切にするか、はたまたそれ以外のものか、人によって着眼するポイントは異なるでしょう。店の外観も全体的に落ち着いた佇まいをしていますから、その点でも観光や仕事で疲れた心をほっとさせることができるでしょう。これらのスポットには、馬刺しや笹ずしといった美味しいご当地料理もありますから、まさに一石二鳥といった具合でしょう。この県には、その他にもおやきなど、是非ともいただいておきたいものが沢山あります。もちろん、こちらで紹介した場所でも十分堪能することは可能ですが、ここで止まらずに、「さて何を食べようか」と考えてみるといいかもしれませんよ。