Kentaro Ohno
ホテルベネッセハウスは、瀬戸内海に浮かぶ直島の中にある宿泊施設になります。直島は、近年ベネッセコーポレーションによるアート活動が注目されて、海外からの観光客も増えている島になります。今回は、ベネッセハウスについてたっぷりご紹介いたします!また、ベネッセハウス周辺の人気グルメや美術館以外の観光スポットについてもご案内しますよ!島の魅力満載のこの記事を読んだら、きっと行ってみたくなりますよ!芸術祭会期中は混み合うので、早めのご予約をお勧めします。
1.ベネッセハウスとは
ベネッセハウスはホテルを備えた美術館であり、国内外を問わず人気のリゾート施設です。コンセプトに「自然・建築・アートの共生」としており、客室だけでなく周囲の林間や浜辺までもが芸術作品の展示スペースとなっています。現在では世界各地のメディアにも取り上げられ、注目度の高い施設となっています。芸術に興味のある方だけでなく、たくさんの人に訪れてほしい魅力的な場所となっています。ベネッセハウスのある直島
直島は、香川県高松市直島町に属し、人口は約3200人になります。明治時代の終わりごろから銅の製錬所を受け入れ、近年まで製錬業が行われていました。しかし、工業製品の生産に伴う自然界への悪影響は甚大で、2000年ごろからリサイクル施設や産廃施設などができ、環境循環型へと転換していきました。ベネッセハウスのある直島は「ベネッセアートサイト直島」と呼ばれ、島全体がアートの舞台となっています。直島や豊島、犬島の各島の自然や地域固有の文化に現代アートや建築が配置されています。この活動は地域の環境や文化、経済などの面において現代アートとともに成長し続ける様を見ることができます。1989年から始まった活動はベネッセハウスによって、活動の集大成を見ることができます。
ベネッセハウス建築の経緯
ベネッセハウスは、福武書店の創業者・福武哲彦氏と当時の町長・三宅親連の間で、直島を文化的な場所にしたいという思いがあり、建築に至りました。1992年に安藤忠雄のマスタープランでホテル・美術館の「ベネッセハウス」は建設されました。ベネッセハウスは、ホテル部分、新館部分(2006年オープン)、美術館部分、シーサイドパークから構成されています。
1985年に直島と出会い、当初は直島国際キャンプ場からのスタートでした。この直島国際キャンプ場は安藤忠雄監修で、直島最初の現代アート常設展示の場となりました。その後1992年に美術館とホテルが一体化したベネッセハウスがオープン。それと同時に「直島コンテンポラリーアートミュージアム」としてアート活動が始まり、1992年から1995年にかけてさまざまな企画展を行っていました。
http://iemusubi.com/column/single/118
2.アートと一体となった客室
ベネッセハウス内には4つのテーマにわかれた客室があります。展示物だけでなく、さまざまなアートに触れることができます。美術館の内外に点在する自然と建築、アートが融合する貴重な場を体験することができます。宿泊先は自身が望む最適な客室を選ぶことで至福のひとときが味わえます。その他島内の民宿やゲストハウス、民泊することで島に暮らす人々との交流が生まれます。生活の一部や周りの景色など島の日常、島そのものを体験することができます。
『ミュージアム』
美術館の中に設けられている「作品に一番近い」ホテルになります。1泊1室の料金:36,000円~
客室は4つのタイプに分かれており、各部屋収蔵作家のドローイングや絵画、版画などが展示されています。構造は室内にいても自然を感じることができるものとなっています。最も高い位置にある部屋からは瀬戸内海や四季折々の景観を見渡すことができます。非日常的でゆったりと過ごしていただくことから、ミュージアムでは5歳以下のお子様の宿泊はできないようになっています。
『オーバル』
ミュージアム棟からモノレールで移動した丘に建ち、わずか6室のためだけに設計された贅沢な宿泊施設になります。1泊1室の料金:42,000円~
オーバルスイートにはアーティストがドローイングを制作した壁もあります。解放感のある窓とテラスからは眼下に瀬戸内海を一望することもでき、非日常的な気分が味わえます。主な展示作品はリチャード・ロングやベルント&ヒラ・ベッヒャーの作品となっています。オーバルは宿泊客以外の立ち入りが禁止されています。また、ミュージアム同様に5歳以下のお子様の宿泊はできません。
『パーク』
ベランダから四国の山並みと青い空を望むことのできる客室になります。1泊1室の料金:31,000円~
なだらかな場所にあり、自然に囲まれたパークは安藤建築の中でも数少ない木造施設となっています。館内は宿泊客のみが利用できるラウンジやアーティスト自身が手掛けたアートスペースなどもあります。建物に併設するレストランやショップ、スパへのアクセスも便利でシャトルバスの乗車にも一番利用しやすくなっています。木造施設なのでどこか懐かしい、居心地の良い宿泊施設となっています。
『ビーチ』
目の前が砂浜で、8室すべてがスイートタイプの宿泊棟です。1泊1室の料金:64,000円~
ベネッセハウスの中でも一番海辺に近い場所にあるビーチ。室内でも波の音が聞こえ、瀬戸内海の水面と目線が揃うことからまるで海の中に佇むような感覚になります。開放的で広い客室は家族や友人同士での滞在に適しています。スイートダブルの一室は2016年3月19日よりジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーの新規制作コミッション・ワークを鑑賞できるようになっています。これに伴い、同日より5歳以下のお子様の宿泊ができなくなります。
3.ベネッセハウス ミュージアム展示作品集
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ほか屋外、公園にも多数展示作品があります。
ベネッセハウスミュージアムには数多くの作品が展示されています。今までは「自然と建築とアートの融合」をテーマに展示されていましたが、2015年から作品のメッセージを見直すとともに1年毎の展示入れ替えを行うようになりました。2016年の展示テーマは「社会への眼差し」とし、都市化や近代化などの現代が直面している問題に向き合うようなテーマとなっています。
4.ベネッセハウス周辺のおすすめグルメ
テラスレストラン海の星 Etoile de mer
ベネッセハウス内にあるテラスレストラン「海の星」。海をイメージさせる青のアクセントウォールが目を引きます。ウッディなテーブルは、座りごごちの良いソファーの前にすっきりと並べられ、店内は爽やかな雰囲気です。新鮮な地元の食材をフレンチは見た目も味も言うことなし。外国人観光客も多く利用されているので、海外旅行の気分も味わえますよ。
■ 基本情報
- ・名称: テラスレストラン海の星 Etoile de mer
- ・住所: 香川県香川郡直島町琴弾地 ベネッセハウスビーチ横
- ・アクセス: ベネッセハウスから徒歩1分
- ・営業時間: 朝食 7:30-9:30、夕食 18:00- (L.O. 21:00)
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 087-892-2030
- ・公式サイトURL: http://benesse-artsite.jp/stay/benessehouse/restaurant_cafe.html
中奥
古民家を改装して作られた一軒家カフェ「中奥」。島の民家にお邪魔したようなあったかい気持ちになります。メニューはすべて自家製で、直島や岡山の牧場など、地のもので作っています。なかでも冷奴は、直島の「ソラシオ」のにがりを使用し、一から作ったこだわりの品。一味違います。ランチセットのドリンクは、グラス生ビールも選択できるちょっとしたサービスも。島の雰囲気に溶け込んで、ついつい長居してしまいそうですね。
■ 基本情報
- ・名称: 中奥
- ・住所: 香川県香川郡直島町本村中奥1167
- ・アクセス: 本村港フェリー乗り場から徒歩5分
- ・営業時間: 11:30〜21:00
- ・定休日: 火曜日+不定休
- ・電話番号: 087-892-3887
- ・料金: 若観門豆腐の冷奴 420円
- ・公式サイトURL:http://www.naka-oku.com
Shioya Diner
ガラスの入った和風の玄関引き戸の「Shioya Diner」。店内は一変、50’sアメリカンの雑貨たちで囲まれた空間が広がります。メニューもステーキやタコライス、ハンバーガーなどボリューム満点。お肉は入口横にあるBBQコンロで焼くので香ばしさが違います。宮浦港フェリー乗り場や直島銭湯からも近いので、待ち時間やお風呂上りに立ち寄るのも良いですね。
■ 基本情報
- ・名称: Shioya Diner
- ・住所: 香川県香川郡直島町2227
- ・アクセス: 宮浦港フェリー乗り場から徒歩3分
- ・営業時間: 10:00~21:00(L.O.20:30)
- ・定休日: 不定休
- ・電話番号: 087-892-3290
- ・参考サイトURL:http://tabelog.com/kagawa/A3701/A370103/37006504/
玄米心食あいすなお
山盛りごはんのイラストがついた青い暖簾が目印の「玄米心食あいすなお」。築80年以上の古民家を改装して作られた店内は、田舎に帰ってきたようなホッとした気持ちにさせられます。店名にもなっている玄米は無農薬で、圧力鍋で炊き上げた自慢の一品。料理も地元のものを使用しています。肉・魚不使用の定食、卵・乳製品不使用のデザートもありますので、ヴィーガンやアレルギーの方も安心ですね。お向かいさんにはオーナーが経営している「島宿あいすなお」があります。
■ 基本情報
- ・名称:玄米心食あいすなお
- ・住所: 香川県香川郡直島町761-1
- ・アクセス: 本村港フェリー乗り場から徒歩3分
- ・営業時間: 11:00~17:00(L.O.) ※冬は16:00(L.O.)
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合は営業)
- ・電話番号: 087-892-3830
- ・公式サイトURL:http://aisunao.jp/index.html
魚河岸7070
海に囲まれた島では、やっぱり魚を食したい!そんな方にオススメなのが「魚河岸7070」。魚市場がない直島。毎朝、オーナーが船で岡山の市場に向かいます。仕入れた魚介や、地元漁師が持ち込んだものを1番美味しくいただけるように調理するので、その日によりメニューが異なります。店頭には、富士山、太陽、七福神が描かれた派手な大漁旗がありますので、見逃す人はいないと思います。新鮮な魚を、リーズナブルな価格で食べたくなったらこちらへどうぞ!
■ 基本情報
- ・名称: 魚河岸7070
- ・住所: 香川県香川郡直島町直島町一円
- ・アクセス: 宮浦港から徒歩2分
- ・営業時間: 11:30~15:00、17:30~最長23:00
- ・定休日: 不定休
- ・電話番号: 090-2544-1124
- ・公式サイトURL:http://www.naoshimadecks.com
島食Doみやんだ
改装した古民家を囲うようにテラス席を設けている「島食Doみやんだ」。旬の魚や野菜を使った定食がいただけるお店です。あまり家庭の食卓にはのらない「カメノテ」から出汁をとったお味噌汁がおすすめ。定食についてきますので、ぜひご賞味あれ。「島食Doみやんだ」には「NaoPAM」というギャラリースペースが併設されています。藁で作られた大きなナウマン象を見ることができます。グルメとアートを一度に楽しめますね!
■ 基本情報
- ・名称: 島食Doみやんだ
- ・住所: 香川県香川郡直島町2268-2
- ・アクセス: 宮浦港フェリー乗り場から徒歩3分
- ・営業時間: 11:00~19:00
- ・定休日: 不定休
- ・電話番号: 087-813-4400
- ・公式サイトURL:http://naopam.net/#top
5.ベネッセハウス周辺のおすすめ観光スポット
直島つり公園
釣り好きの人も、初めての人も楽しめるのが「直島つり公園」。桟橋やつり筏、磯釣りなど色々なポイントで釣りを楽しむことができます。初心者や小さいお子様は、海の中に設置された釣り堀で。鯛を釣ることができますよ!年に数回、大会を開催していたり、5月〜9月の期間限定で鯛の浜焼きを食することもできます。毎週水・金・土は夜釣りもできますよ!
■ 基本情報
- ・名称: 直島つり公園
- ・住所:香川県香川郡直島町3180
- ・アクセス: 本村港フェリー乗り場から徒歩2分
- ・営業時間: 7:00〜17:00(夜釣り: 水・金・土 17:00〜7:00)
- ・定休日: 火曜日(祝祭日の場合は平常通り営業。翌日が休園日)
- ・電話番号: 087-892-2891
- ・料金: 基本釣料 大人1500円
- ・オススメの時期:5月〜9月
- ・参考サイトURL:http://www.kaijo-turibori.info/kagawa/naoshimaturikoen/
三菱マテリアルPLANTツアー
直島で工場見学ができるんです。直島は、金や銀、銅が日本でトップクラスの生産量。「三菱マテリアル直島精錬所」内で、それらの精錬工程を見ることができます。なんと、金塊に触ることもできるんですよ!工場からの排水、排ガスの情報や有価金属のリサイクル方法など、環境やエコについても学べます。見学は、午前と午後の1日2回。1回が10名定員で、事前に予約が必要です。予約受付は3カ月前からとなっていますので、早めのご予約を。
■ 基本情報
- ・名称: 三菱マテリアルPLANTツアー
- ・住所: 香川県香川郡直島町風戸4049−1
- ・アクセス: 町営バス:バス停「有価金属リサイクル施設」下車徒歩約○分
- ・見学時間:【午前の部】10:00〜10:50【午後の部】14:25〜15:15(木曜は午後の部のみ)
- ・定休日: 月曜、土日祝日、年末年始、夏季休業
- ・電話番号: 087-892-2299(NPO法人直島町観光協会)
- ・料金: 無料
- ・所要時間: 約50分
- ・公式サイトURL: http://www.mmc.co.jp/naoshima/csr/open_smelter.html
なおしまスラグ陶芸体験工房
アートな島で陶芸体験をしてみませんか?スラグとは、産業廃棄物を処理するときに出るガラスのような質感の物質。直島には最新の産業廃棄物処理場「直島環境センター」があり、無害化されたスラグを使用するので安心です。「直島環境センター」は見学することも可能です。スラグを入れると少しつや良く焼きあがります。こちらの工房では陶器やアクセサリーを作ることができますよ。施設見学と陶芸体験。夏休みの自由研究にも良いですね。
■ 基本情報
- ・名称: なおしまスラグ陶芸体験工房
- ・住所: 香川県香川郡直島町2238−1
- ・アクセス: 宮浦港フェリー乗り場から徒歩1分
- ・営業時間: 13:00~17:00(最終受付 15:00)
- ・定休日: 月曜日
- ・電話番号: 087-892-2299(直島町観光協会)
- ・料金: 土ひねりコース(粘土1kg)1500円
- ・所要時間: 1〜2時間程度
- ・参考サイトURL:http://www.naoshima.net/view/view_spot.html#chichu
6.ベネッセハウスの基本情報
ベネッセハウスの基本情報です。直島へは、岡山県(高松港)と香川県(宇野港)からフェリーが出ています。どちらの港も1時間に1〜2便出港しています。お持ちであれば、近くに専用桟橋があるので自家用船で行くことも可能です。ホテルは、宿泊予定の180日前から予約できます。また、ベネッセハウスは、専門スタッフによる直島島内ガイド、豊島・犬島観光などのツアーも行っています。詳しくは公式サイトURLからご確認ください。
■ 基本情報
- ・名称: ベネッセハウス
- ・住所: 香川県香川郡直島町琴弾地
- ・アクセス: 【高松港】JR高松駅から徒歩約5分、高松港から直島(宮浦)へはフェリーで60分【宇野港】JR宇野駅から徒歩約3分、宇野港から直島(宮浦)へはフェリーで20分※宮浦からベネッセハウス宿泊専用送迎バスで約10分
- ・営業時間: 【予約受付】9:00~20:00(ベネッセハウス 宿泊予約サイトでは24時間)
- ・電話番号: 087-892-3223
- ・公式サイトURL:http://benesse-artsite.jp
いかがでしたか?小さい頃から本物に触れると、感性が磨かれ心を豊かにすると言われています。直島のほか、豊島、犬島もアーティスティックな活動をしています。島間はフェリーで行くことができますよ。ベネッセハウスを起点に島巡り。お子様とご一緒にアートな体験をしてみては?