目黒区の中でもかなりの急勾配！東京都目黒区にある「行人坂」とは

行人坂（ぎょうにんざか）とは、東京都品川区上大崎から目黒区下目黒にまたがる坂のこと。JR目黒駅の西口から見て、目黒ヒルトップウォーク裏の三井住友銀行のわき道を入ったあたりから目黒川にかかる太鼓橋までの坂道を言います。この坂、とにかく急勾配！平均勾配が約15.6%にもなるんですって。この急な坂、いつからここにあるの？周辺にはどんなスポットがあるの？　行人坂についてまとめました。

1. 行人坂とは？

「行人坂」の名前は、坂の南側にある大円寺に由来しています。 寺に大日如来堂が建立され、多くの行人たちが周辺に住み修行するようになったため、「行人坂」と呼ばれるようになったといわれ、江戸時代から目黒不動と周辺地域とを結ぶ「目黒道」として栄えていました。
とにかく急勾配で知られていて、一番高いところは標高30.3m、大円寺は15m、坂下の雅叙園入口で8.5mとなっています。江戸時代には坂上には富士見茶屋があったとのこと、富士山がきれいに見えたそうです。

都内でも有数の激坂

行人坂は、坂道が多いといわれる東京都内でも有数の急峻な坂。豊島区ののぞき坂、新宿区の闇坂、品川区の江戸見坂、幻坂、文京区の胸突坂、鉄砲坂、富士見坂、鼠坂、港区の狸坂・・・などなど。東京都内は急な「激坂」の宝庫ですが、その中でもキツイ坂道として行人坂は知られています。自転車で坂登りにチャレンジしてみる？？

2. 行人坂の魅力

目黒界隈は古くからの交通の要所であったことから、様々な歴史資料に行人坂が登場するほか、それぞれの時代で政治や歴史の舞台となってきました。「江戸名所図会」や、歌川広重の「名所江戸百景」にも行人坂界隈が描かれています。江戸時代当時の絵と現在の様子を比べながら散策するのも面白そう！東京の歴史を感じながらの散策・・それが行人坂の最大の魅力です

江戸時代に歌川広重が描いた、太鼓橋のふもとにある椎の木（左図）は、現在もそのままの形で残っています（右図）。

3. 見どころ・おすすめポイント

お七の井戸

坂の下にある目黒雅叙園の入り口付近にある「お七の井戸」。江戸時代前期、本郷の八百屋の娘お七が恋人に会いたい一心で放火事件を起こし、火刑に処された話は文学や歌舞伎などでも良く知られています。お七の死後、恋人であった吉三がここにあった明王院で出家、お七の菩提を念じながら水垢離を行った井戸が残っています。

大円寺

「行人坂」という名前の由来ともなったお寺「大円寺」。天台宗の寺院で、山号は松林山。本尊は釈迦如来で、大黒天を祀り、「山の手七福神」のひとつでもあります。寛永年間（1624年 – 1644年）に創建したと伝えられますが、1772年に明和の大火の火元となったことから、江戸幕府から長らく再建の許可が得られず、1848年に薩摩藩主島津斉興の菩提寺としてようやく再建された歴史があります。「木造釈迦如来立像」は国の重要文化財。

とんかつとんき

とんかつの老舗店「とんき」は、目黒では超がつくほどの有名店。味はもちろんのこと、スタッフのきびきびとした動きは見とれるほど。プロ職人の空気が店内にあふれます。清潔なオープンキッチンと老舗ならではのとんかつの揚げ加減は絶妙。行人坂に来たら是非寄りたいお店。
三井住友銀行が入っている「目黒ヒルトップウォーク」を右手に行人坂を下り、一区画目で右折、左手2軒目です。

4. 行人坂を訪れた人のクチコミ

車は登りの一方通行とはいえ、歩行者が多いので注意が必要です。自転車で下るときは歩行者にも要注意！！

江戸時代の人も坂を上る途中、お茶屋で休憩していたんですね！今で言えばカフェで休憩・・と言った感じでしょうか？ちょうど「とんかつとんき」のあたりが茶屋だったようです。しかし、江戸時代も目黒が人気スポットだったとは！！

5．行人坂に行ってみよう！

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