近年におけるスポーツの世界大会での日本人選手の活躍は目覚ましいものがあります。野球の日本チームである『侍ジャパン』をはじめ、サッカーの『サムライブルー』、ラグビーの『ブレイブ・ブロッサムズ』。なかでもいま期待されているのが、7月に開催されるFIFA女子ワールドカップにおける『なでしこジャパン』の活躍です。
最近ではスポーツ観戦の楽しみ方も種類豊富になってきました。ネット環境さえ整っていればどこからでも気軽にアクセスして楽しめるブックメーカーも、人気が出てきていると言われています。ここでは先日、代表選手も発表されたなでしこ達の魅力に迫っていきたいと思います。
2023年大会
女子サッカーの国際大会であり、今大会で9回目となるFIFA女子ワールドカップは、今年7月20日から8月20日までの一ヶ月間、オーストラリアとニュージーランドの両国で開催されます。今大会から本大会への出場チーム数が従来の24から32に拡大されたこともあり、今から熱戦が繰り広げられるのを楽しみにしているファンも多いのではないでしょうか。開幕戦はニュージーランドのオークランドにあるイーデン・パークで行われ、決勝戦はオーストラリアのシドニーにあるスタジアム・オーストラリアで行われる予定です。海外で開催される試合の場合、日本からの観戦となるとどうしても問題になるのが時差ですが、日本とニュージーランド・オーストラリアの時差は1〜3時間ほど。これだと寝不足の心配なく観戦できるので有難いですよね!
世界における女子サッカーの歴史
サッカーというスポーツが誕生してから、男子サッカーがメインに扱われることが多かったこともあり、女子サッカーの歴史は浅いと思われがちですが、昔からサッカーをプレーする女性は存在していました。1895年にはイングランドで女子選手が参加するサッカーの試合が行われた記録も残っています。第一次大戦中などは、男性の多くが戦場へ向かったこともあり、女子サッカーの人気が盛り上がり、フランスでは女子サッカー連盟が創設されたりもしました。第二次大戦後は欧米におけるウーマン・リブの運動の影響も受け、1971年にはFIFA(国際サッカー連盟)が初めて公認した女子サッカーチームの国際試合が行われるまでに至りました。こうして徐々に公民権を獲得していった女子サッカーは、1991年に初めてFIFA主催でナショナルチームによる女子サッカーの世界選手権、FIFA女子サッカー・ワールドカップが開催されました。当初は12チームだけが出場する大会が、世界的な女子サッカーの広がりを受け、2011年の第6回には16チーム、続く2017年の第7回には24チーム、そして今大会では32チームが出場するなど、回を増すごとに出場チームを増やしていきました。そして初代王者に輝いたアメリカをはじめ、ドイツ、ノルウェーなど、各国でさらに広がりを見せていきます。
なでしこジャパン
日本で最初に女子サッカーチームができたのは1966年、兵庫県の神戸と言われています。1980年には第一回全日本女子選手権(のちの皇后杯)も開催され、徐々にその活動と共に選手の競技レベルもアップしていきます。そして1989年には日本女子サッカーリーグが誕生することとなったのです。こうして長い努力の末に実力をつけてきた『なでしこジャパン』は、ついに、2011年第6回サッカー女子W杯において、強豪・アメリカを破り、初めて世界王者に輝いたのです。
そして12年ぶり、二回目の優勝を目指す今大会に向けて、6月には日本代表『なでしこジャパン』のメンバー23人が発表されました。DFの熊谷紗希選手が4大会連続で選ばれたほか、日本の司令塔として活躍が期待される長谷川唯選手も前大会に続いて二回目の選出となりました。他に、日テレ・東京ヴェルディベレーザの藤野あおば選手や、スウェーデンのリーグでプレーする浜野まいか選手といった若手も、代表メンバーとして初めて選ばれました。その一方で、これまでストライカーとして長く代表を支え、2011年の優勝メンバーの一人でもある岩渕真奈選手が選ばれなかったことから、本格的な世代交代を感じさせる内容ともなりました。
今大会におけるグループステージではスペインやコスタリカと同じ、グループCで戦うこととなった『なでしこジャパン』。3大会ぶり2度目の優勝をめざす、なでしこ達の熱い戦いから目が離せません!