http://besshi.sakura.ne.jp/machu-pikchu/
山の中の突然現れる遺跡群。え、これなに?どこの国ですか?っていいたくなりますね。まちがいなく日本にある、ふしぎな場所です。東洋のマチュピチュとも言われている、むかしの銅鉱山跡なんです。
まるでSF映画の一場面のような場所を、ぜひとも体感しに行きましょう!
1.東平ってどこにあるの?
まずは、場所の説明を。上の写真は、愛媛県新居浜市のマイントピア別子(べっし)という施設の一部です。このあたりは、むかし別子銅山があったところで、市内中心部から車で約45分、標高約750mの山中。そこにこの不思議な風景がこつぜんとあらわれます。東平(とうなる)とよばれる場所です。
東平には、大正5年から昭和5年までのあいだ、別子銅山の採鉱本部がありました。地底から掘り出された銅は、東平で選別・貯蔵されて索道をとおり、端出場(はでば)に運ばれました。現在では東平のてまえにある、マイントピア別子の本館エリアあたりが端出場です。
2.なるほど、これが東洋のマチュピチュ
http://ww9.tiki.ne.jp/~jf5ffl/tounaru1.htm
銅山が操業していたころの東平は、この狭い山間部に銅山の社員が家族とともに住んでいました。当然ながら、銅の貯蔵庫や索道のほかに病院や小学校・郵便局・生協やプールまであったそうで、一番多い時期で3800人(!)が暮らしていたと言います。
東平に来るまでの道はとても狭くて大変です。県道から分かれた狭い道を5キロも抜けてようやくこの風景に到着。この道は、冬季(11月末~2月末)通行止めになります。そんな場所に、最盛期には山の斜面に作業場や社宅がぎっしりと並んでいたとは、厳しい生活ですね。
マチュピチュほどのスケールはありませんが、それでも山の中に突然出現する建物群は、不思議なふんいきをただよわせています。マチュピチュのほかにも、思い出す映像がありますね。はい、マチュピチュをモデルとしたといわれるジブリの名作「天空の城ラピュタ」です。イメージとしてはこんな感じです。
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/3e2ed9b854eb404426d191acba22f6dd
3.エリア散策以外にも、写真スポット多数!
http://ja.japantravel.com/photos/%E6%9D%B1%E6%B4%8B%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%83%81%E…
東平の建物は、1973年(昭和48年)の閉山後に、ほとんどこわされました。周囲は植林によってみどりが茂り、自然に戻りつつありますが、貯鉱庫、索道基地、保安本部などは残っています。赤レンガや石垣を積み上げた建物が侵食する植物に抵抗するように建っているようすは、まるで東洋のマチュピチュです。
東平の不思議な風景は映像作家にとってはイメージをかきたてるもののようで、映画「船を降りたら彼女の島」(2003年公開)のロケもおこなわれました。晴れた日にはとおく新居浜市の風景も見え、しまなみ海道も見えるポイントでもあります。散策以外にもカメラマンがおおぜいやってくるのもわかりますね。
http://kameshika.cocolog-nifty.com/235/2006/04/post_107d.html
4.手前に端出場ゾーンのマイントピア別子があります
http://ken2-k.blog.so-net.ne.jp/2011-12-17
東平は、マイントピア別子が端出場ゾーンとまとめて公開しています。東平だけの観光もできますが、どうせなら端出場ゾーンもみていきましょう。新居浜空のルートだと、端出場ゾーンまで車で約30分。東平はそこからさらに30分かかります。ひろすぎる!1日楽しめますね。
マイントピア別子の本館(上の写真)では、2階から高山列車に乗れ、3階は温浴施設「ヘルシーランド別子」になっています。高山列車はSLっぽい外観ですが、電気機関車です。明治時代の鉱山鉄道ルートをそのまま使っていて、掘割を進みトンネルをくぐるという本格的なもの。この路線は昭和52年まで使われていました。
http://ken2-k.blog.so-net.ne.jp/2011-12-17
5.東平にいったら、ここを見なくちゃ
1.旧インクライン
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東平の入り口は、まずインクラインですね。今は東平の園内遊歩道の一部になっていますが、むかしは端出場から東平に入ってくる物資は、このインクライン(傾斜面を走る軌道)をとおって荷揚げされていたんです。軌道そのものは220段の階段に変わりましたが、両側の石積みは昔のままです。
2.東平貯鉱庫跡
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うーん。写真で見ても、圧倒的な存在感がありますね。貯鉱庫です。東平の地下から掘り出された銅は、ここでためられて、端出場に送っていました。できたのは明治38年だそうです。レンガ造りの建物で、同じようなものは昔の精錬所後にも残っていますが、ほとんどが観光用に再整備されたものです。
東平の貯鉱庫跡は、もちろん当時そのまま。修復などをおこなっていないからこそ生まれる、歴史の重みがあります。それにしても、見れば見るほどラピュタのワンシーンみたいですねえ。このうしろから、ロボット兵がでてきそうです。
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3.東平索道停車場跡
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東平索道停車場は、東平と端出場をつなぐメインの輸送機関でした。東平で掘りだした銅をはこびだし、端出場から東平に運びこまれる日用生活品や必需品などを受け取った場所です。赤レンガでできた索道停車場の跡地は、見れば見るほど不思議な形です。
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4.東平歴史資料館
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東平のにぎやかな時代を体験できるのが、東平歴史資料館です。当時の東平での生活や別子銅山についての説明があります。また、当時の町の風景を高精度3DCGでリアルに再現した短編映像「天空のまち 東平」を上映。こちらは新居浜ふるさと観光大使である水樹奈々さんがナレーションしていますよ。
ジオラマ展示もあり、ビジュアル的にわかりやすい資料館です。鉱山労働者が背負っていたという約30キロの荷物を体験するコーナーもあります。この建物自体が坑道をイメージして造られたもので、「銅を用いた建築コンクール」に入賞したこともあります。ここを見てから再度遺跡を見ると印象が変わります。
http://besshi.sakura.ne.jp/machu-pikchu/
■ 基本情報
- ・名称: 東平歴史資料館
- ・住所: 愛媛県新居浜市立川町654-3
- ・アクセス: 新居浜市街地から車で約1時間
- ・営業時間: 午前10時~午後5時
- ・定休日: 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は、その翌日)12月1日から翌年の2月末日まで
- ・電話番号::0897-36-1300
・料金:無料 - ・所要時間:約1時間
5.東平マイン工房
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東平の建物のうち、旧保安本部を利用している施設です。赤レンガ造りの建物は、明治時代に配電所としてつくられ、大正時代は林業課の事務所、その後は保安本部として使われていました。今はマイン工房として、一般に開放されています。銅を使ったレリーフづくり(下の写真)などを体験できる施設です。
http://besshi.sakura.ne.jp/machu-pikchu/
それにしても、建物の完成が明治37年(1904年)ごろですから、築110年になります。それが今でも現役で使えるというのは、すごいことですね。
http://besshi.com/machu-pikchu/
■ 基本情報
- ・名称: 東平マイン工房
- ・住所: 新居浜市立川町654-3
- ・アクセス:新居浜市街地から車で約1時間
- ・営業時間: 午前10時~午後5時
- ・定休日: 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は、その翌日)12月1日から翌年の2月末日まで
- ・電話番号: 0897-36-1300(マイン工房)
- ・料金: 体験料金525円
- ・所要時間: 約1~2時間
6.便利なバスもあります
http://besshi.sakura.ne.jp/bass/
東平は標高750メートルの場所です。端出場ゾーンまでは車で行くとしてもその先は車一台がぎりぎりの山道。そんなところ運転したくないという人には、『東洋のマチュピチュ「東平」定期観光バス』があります。 端出場ゾーンからの出発は、11時と13時の2回。約2時間で地元のボランティアガイド付きです。
このガイドたちがすごくて、レアなネタをどんどん出してきます。このバスも冬季はお休みですが、はじめて東平に行く人には絶対におススメです。料金は大人(中学生以上) 1200円 3歳以上~小学生 600円。
週末は1人でも申し込みがあればいってくれますよ(平日は5人以上で運行です)。
7.東平をみた人は、こんな風に言っていますよ
http://www.niihamakanko.com/43/map09.html
http://tsurebashi.blog123.fc2.com/blog-entry-180.html
http://guide.travel.co.jp/article/6312/
http://youyou.way-nifty.com/blog/2013/07/post-fd48.html
石垣に生える水苔。
別子銅鉱跡が学べる
マイントピア別子での一枚。
石垣フェチで苔フェチにはたまらない。
巌(いわお)と成りて苔の生すまで。
本日も始まり〜
pic.twitter.com/htzxY6Vcc9
— Hiroyuki.kanabayashi (@bayashi23) 2014, 11月 12
水樹奈々新居浜聖地巡礼
マイントピア別子内にある、旧水力発電所跡
pic.twitter.com/1fe17fVmkZ
— area551@みのりん握手会大阪 (@Area51Katsuya) 2014, 10月 24
■ 基本情報
- ・名称: マイントピア別子東平(とうなる)ゾーン
- ・住所: 新居浜市立川町654-3
- ・アクセス: 新居浜ICから約18km、車で40分。
- ・営業時間: 10:00~17:00 12月1日から2月末日までは施設は休館
- ・定休日: 毎月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
- ・電話番号: 0897-36-1300
- ・料金: 東平歴史資料館の入場は無料 マイン工房の銅細工体験は540円
- 東洋のマチュピチュ観光バス(要予約)大人(中学生以上) 1200円
- 3歳以上~小学生 600円
- ・所要時間: 約3時間
- ・オススメの時期:3月~11月(登記は通行止めになります)
- 河又~東平線(新居浜市市道)は2015年2月末まで通行止め
- ・マイントピア別子公式サイトURL: http://besshi.sakura.ne.jp/machu-pikchu/
8.東洋のマチュピチュ 東平はここです♪
大きな地図で見る提供:愛媛県観光物産協会