寒くて暗い冬は気分もふさぎがち。一説には風景に色彩が少ないからともいわれています。そんな気分を吹き飛ばしてくれるのが、昨今盛り上がりを見せているウィンターイルミネーション!目黒川でも『冬の桜』と称したイルミネーションが点灯しますが、どうやら他とは少し違う様子。一体何がどう違うのでしょう?
目黒川に「冬の桜」が開花!
毎年、春になると桜が咲き乱れる目黒川。でも、桜は春だけじゃないんです。11/20~、冬に咲く”イルミネーションの桜”が満開になります!目黒川沿いの桜の木を21万球以上のLEDライトで装飾して、冬の桜を演出するこのイベントは今年で6年目。ピンクに輝く見事な桜並木がキレイです♪
しかしただキレイなだけでなく、このイルミネーションにはあるヒミツがあったのです。
目黒川みんなのイルミネーションのヒミツ
地産地消という言葉を知っていますか?これは作ったものをその地域で消費することを指します。もともとは農業で使われていた言葉で、地域の生産者と消費者を結びつけるという、人と人との繋がりを大切にしようというものでした。
同じように「地域自体に愛着を持ってもらいたい!」そんな想いから生まれたのが冬の桜『目黒川みんなのイルミネーション』です。なんと100%自家発電!家庭や飲食店から出る廃油(もちろん地域のもの!)を使用した、再生エネルギーだけで点灯しているんです!
全213,200球のLEDが、地域の人々の協力で点灯する……素晴らしい試みですよね。『みんなのイルミネーション』のネーミングは、これ以外にない!というほどピッタリです。
地域の人々の協力の結晶・目黒川に咲く冬の桜!
この素晴らしいエネルギーが作り出した景色を見て和みましょう。過去の実施風景
こんな試みもありました
これは2010年、地元の子供たちがペットボトル約1300本を利用して作った「子供たちの夢ツリー」です。巨大ツリーの頂上の飾りはなんと、上を歩くことで発電する『床発電』によって電力が賄われていたんですよ!こんなに前から環境のことを考えていたんですね。
光の原料は全て廃油
国内では年間約40万トンもの廃食油が廃棄されています。そのうちの半分・飲食店などから出る分は、既に石鹸や塗料に再生され、環境に負担がかからないように処理されています。
問題は残りの半分、家庭から出るものでした。それらは再利用されることなく処理され、時には生活排水として流されるなど、環境汚染の一因となっていました。
その廃食油を集め、エネルギーとして利用できるようにしたのが『バイオディーゼル燃料』です。ディーゼル燃料でありながら、大気汚染の原因となる硫黄酸化物はゼロ、呼吸器障害の一因ともいわれる黒煙の排出はなんと軽油の半分以下!エネルギー界の次世代を担えると期待されている、新しいエネルギーなんです!
でも回収に普通燃料を使っていては意味がありません。『目黒川みんなのイルミネーション』で再利用される廃食油も、バイオディーゼル燃料で走る回収車をで回収されています。頭が下がりますね。
詳細情報
2015年で6度目を数える『目黒川みんなのイルミネーション』。しっかりと背景を知って見る光は格別かも?■ 基本情報
- ・名称: 目黒川みんなのイルミネーション2015
- ・住所: 東京都品川区東五反田2-9 および目黒川沿道
- ・アクセス:大崎駅から徒歩6分
- ・点灯期間:2015/11/20 ~ 12/25
- ・点灯時間:17:00~22:00
- ・電話番号: 03-5330-7675
- ・公式サイトURL: http://www.minna-no-illumi.com/index.html